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『ふくらはぎの痛み』

結局は脚全体へのケアが必要

 ふくらはぎはランナー、短距離、長距離ともに故障の多い部位の一つです。

下腿三頭筋と大まかに呼ぶこともありますが、正確には腓腹筋、ヒラメ筋が集約されアキレス腱となり踵の骨に付着します。


実際の症状として多いのはまず肉離れです。
多発部位は筋腱移行部と呼ばれる筋肉とアキレス腱部の境目です。(メカニズムは省略します)

 

もしくは過去の肉離れを起因とした後遺症で
『すごく痛いわけではないが、ハリがとれない』
『走っている途中で硬くなる、違和感がある』
というお声をよくお聞きします。

どちらにしてもランナーのケアの場合は腓腹筋、ヒラメ筋だけでなく、外側の長腓骨筋、内側の後脛骨筋、深部の足底筋の影響の考慮も必要です。さらに大腿二頭筋、足底腱膜、足趾筋群のまで筋膜の走行を考慮しての治療やトレーニングが効果的です。

 



肉離れは大きな爪痕を残す

<足底とふくらはぎの関連性は高い>

ちなみに中程度の肉離れを一度受傷してしまうと基本的筋肉組織は受傷前と全く同じ状態にはなりません。

かならず瘢痕(傷跡~かさぶたの傷様)が残ります。その部位を中心に硬くなったり、動きが悪くなり、上記の硬さや違和感に繋がっていることもあります

 

いわゆる「古傷」として後々になって、先に述べた「ハリ」や「違和感」になっていることが多いのです。この瘢痕部については「血流向上」を念頭に実施する鍼治療や超音波治療が有効です。

 

いずれにしろ月間100㎞以上のランナーには大きな故障に繋がらないように定期的なメンテナンスをお勧めします。