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『呼吸と命』

「スピリット(魂・霊性)」と「呼吸」が同じ言葉で表される言語は数多くあります。
サンスクリット語・・・「プラーナ」
ギリシャ語・・・・・「プネウマ」
ヘブライ語・・・・・・「ルーアッハ」
ラテン語・・・・・・・「スピリトゥス」
それだけ呼吸が重要であるということが歴史・言語的背景をみればわかります。

エネルギー生産=生きるために酸素が必要

道行く人、近くの人をみれば呼吸をしているがわかります。

ミクロでみれば細胞でも呼吸をしています。

 

それは酸素を取り込み二酸化炭素を捨てているほかありません。

 

細胞には酸素が必要です。なければ死にます。

 

<空気中の酸素濃度>

・通常→21%

・安全範囲→18%~

・頭痛や吐き気→16%~

※8%を下回ると死に至ります。


 

普通の生活をしていれば、直ちに死に至ることはありません。

 

しかし、死ぬほどではないが、細胞への酸素供給が慢性的に遅延(無呼吸症候、浅い呼吸、永続的なマスク利用など)していれば徐々に細胞→組織→器官(内臓)へ問題が発生し、症状(病気)に繋がります。

 

また、細胞には免疫細胞といった細胞もありますから、これらの動きが悪くなればウィルスや細菌に対しての反応も悪くなります。

自然の周期から呼吸は独立できるのか

私たちの存在の中心点にはリズミックな運動があります。

体の内側と外側に

 

心と体の中に

 

意識と無意識の中に

覚醒と睡眠の中に


膨張と収縮のサイクルがあります。


 

「呼」と「吸」は存在の本質であり、宇宙のあらゆる側面に同じ膨張と収縮のリズミックなパターンをみることができます。

1日は夜と昼を繰り返し

海は満潮と引き潮を繰り返し

季節は盛夏と厳冬を繰り返し

 

この現実を構成する全てのレベルに2つの局面の間を往復する揺らぎがあります。


また多くの文化では「呼吸のサイクル」が始まるまではスピリットと体とは結ばれていないとされ、胎児や新生児はまだ植物状態 でスピリットが宿っていないと考えられているところが多いのです。

同様に神が各人に一定の呼吸数を割り当てその数が尽きた時にその人の生涯が終わると信じられている文化もあります。

息詰まる、呼吸が浅い、といった現代人に対して「もっとゆっくりとした呼吸を身に付けなさい」という先人たちの教えなのかもしれません。