わたくしは開業1年目途中からピラティス指導をパーソナル、グループとおこなっています。
かれこれ10年になりますか。
ピラティス指導におけるテーゼは
『コントロロジー~体と心を自分の意志でコントロールする能力~』
これらは実証主義であり、観念論ともいえるところです。
それは東洋医学思想の心身一如にも近いとわたしは考えています。
ところでピラティス創始者はジョセフ・ピラティス氏なのですが、実際あまり知らない方のほうが多いようです。下記の本で知ることができます。
コントロロジー・ピラティスメソッドの原点/ジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティス
写真つきで呼吸方法や構造的身体調律方法なども記述があります。
しかし、約160頁中85頁と半分はピラティス氏の考え・哲学が綴られています。
ハッキリ言ってスラスラとは読めないと思う。
約80年前の本ですが、健康問題の本質を捉え、痛烈に批判しています。
それは現代にも当てはまる内容です。
真の原理原則は普遍的であり、事実ピラティス氏の思考、哲学は時代も国境も越えているわけです。
なのでHow to 本ではなく、哲学書です。
(下記抜粋)
心と体のバランス/身体教育と道徳教育 ・母乳代わりに人工栄養を与える。 ・空腹でない時に食べ物を与える。 ・寒くないのに厚着をさせる。 ・眠くないのに眠らせようする。 ・まだ自分の体重を支える力がないのに無理に立たせようとする。 ・健康を守るという名目で、注射で害になるものを与える。 ・自然な運動をさせるのではなく下剤を飲ませて便秘を防ごうとする。 ・子どもたちは、成功とはどれだけの金を稼げるかで測られ、できるだけ早く金持ちになることを目標にするべきだという考えを植え付けさせられる。
・何百万人もの人々が、(ゆりかごから墓場まで)自分自身についても、そして人生の意味についても理解せず終わる。 |
コントロロジー・ピラティスメソッドの原点/ジョセフ・ヒューベルトゥス・ピラティス
ピラティスはピラティスにしかならない
私のMasterはIkuyo mukai女史
私は当初ピラティスにランニングの要素を紐付けてしてランナーズピラティスなどと称して提供していた時がありました。
しかし、このように○○ピラティスと置き換えるとピラティスがその目的のための1エクササイズテクニックに過ぎないように感じ、しばらくしてやめてしまいました。
結論として、
『ランニングの為にピラティスをするのではなくピラティスを行うことで身体、精神状態が整いランニングにも好影響がでる。』
といったように氏の哲学や考え方を伝えるには「条件や設定」がないほうが伝わると感じます。
ピラティスの前には誰でもニュートラルなのだ。
近年はピラティス指導施設も増加しましたが、リフォーマー(マシン)を導入する施設も多いです。より氏の哲学や志向がクライアントに伝わるのではないでしょうか。
「ピラティスは単なるエクササイズではなく、学ぶものであり、翻って哲学である。」
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